仕事中のつわりを乗り切るには?

妊娠は病気ではないといわれますが、体が変化する妊娠初期は、体が変化について行けないことからつわりがひどくなります。つわりには個人差があり、ひどい人もいれば軽い人もいるため、妊娠の経験がない若い人や、男性にはなかなかその辛さが伝わりにくいのが現状です。ただし無理をすれば入院が必要となることもありますので、産休に入るまで仕事をする予定にしている場合、どうつわりを乗り切ればいいのか、詳しくご紹介します。

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本当はつわりで仕事は休める

妊娠は病気ではないため、つわりも病気ではないと考え、仕事を休めないと考えている女性は多く、また職場の男性や女性も、つわりに対して「甘えている」と考えている人が少なくありません。

たしかにつわりは病気ではありませんが、妊娠5週頃から始まり、長い人の場合は妊娠16週ぐらいまで続きます。また妊娠初期につわりがなかったのに、後期になって始まる人や、落ち着いていたのにぶり返す後期つわりもあります。

妊娠の状態もつわりの症状も人それぞれなので「○○さんは元気だったよ」といった間違った認識をされてしまうのは危険です。つわりがひどくなると、電解質異常を起こし、生命にも関わることがあります。初期症状は手のしびれや口のしびれなどですが、つわりで立ち上がることもままならない状態であれば、仕事を休む必要があります。

つわりなどで就業がままならない場合は、仕事を休んでもよいと法律で定められています。つわりの症状は個人差がありますので、どこまで症状があれば休んでもよい、という決まりはありません。ただしつわりは単に妊娠だけが原因ではなく、疲労やストレスなど様々な要因が関係して起きますので、自分で「仕事に行けない」と判断したなら休むようにしましょう。

仕事中のつわりを乗り切るには?

つわりで仕事を休む時の手続き方法は?

つわりで強い吐き気を感じる、また嘔吐があり、全身にだるさを感じるなど、仕事をすることが難しい場合、会社は勤務時間の短縮や作業の軽減、また休業の対策をとることが求められます。

ただし個人差やその種類も様々なので、どういった症状があるかによってどう仕事をしていくか、また休むかを会社と相談していく必要があります。

また休む際に会社から診断書を求められることがありますが、血液検査などで数値に異常がある場合は診断書に明記可能ですが、単なる症状だけでは診断書の作成が不可能な場合もあります。この場合は「母性健康管理指導事項連絡カード」に、医師に指導された内容を明記してもらう方法があります。自分の体調や症状に合わせて記入してもらえますので、通院している病院で相談してみましょう。

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仕事中のつわりの乗り切り方

つわりには色々な症状がありますので、それに合わせた対策で乗り切りましょう。

吐きつわりの場合

何を食べても吐いてしまう吐きつわりは、食べ物や飲み物に気を遣いますし、吐くために席を立つと仕事にも影響します。この場合は食事を無理に摂らず、吐く原因になるようなことはなるべくしないようにするのがおすすめです。炭酸飲料や干し梅など、酸味のあるものを摂ると吐き気が抑えられることもありますので、それだけで過ごす方法もあります。

食べつわりの場合

吐きつわりと逆に、何か口に入れていないと気持ちが悪くなる食べつわりの場合、食べることを無理に我慢しない方が辛い症状に悩まされることも減りますので、すぐに口にできるアメやガム、チョコレートやナッツなどを手元に用意しておきましょう。

よだれつわり

自分のよだれで気持ちが悪くなるよだれつわりは、よだれを小まめに出し、うがいや歯みがきなどで対策が可能です。ただし何度も席を立つことが難しい場合は、ティッシュに出すなどして対応しましょう。

臭いつわり

今まで気にならなかった臭いで気持ちが悪くなる臭いつわりの場合は、マスクを着用することで臭いを軽減できます。

眠りつわりの場合

眠気に襲われてしまう眠りつわりの場合は、無理をせずに横になることをおすすめします。仕事中などに寝るのは気が引けるかもしれませんが、無理をしないことを優先しましょう。

つわりの症状は人それぞれですし、いくつかの症状が重なることもあります。自分にとって
どの状態が楽になるかも把握しておくといいでしょう。

仕事中のつわりを乗り切るには?

職場の理解を得るには?

妊娠は病気でないとはいっても、状態は人それぞれなので、急に容態が変化したり、また流産の可能性もあります。経済的な面などで、どうしても産休に入るまでは働きたいという気持ちもあるかもしれませんが、つわりの大変さや辛さは、残念ながらあなた以外の人には理解ができません。

そのためつわりであっても、体調不良の一つとして受け止められ、休んだりすればそれだけ周りにも迷惑がかかります。働き続けたいのであれば、周りの理解を得ながら自分もきちんと体調管理をしていく必要があります。

妊娠したら早めに上司や同僚に知らせる

妊娠したら早めに上司に報告しましょう。安定期になるまで待っていたら、急な体調不良などに周りが対応できません。つわりの可能性も考えて、時短勤務や部署異動などの対策を事前に立てることができます。

万が一の場合、休職や退職することも考えた上で、きちんと対応を話し合っておくことが必要です。

具体的にどんな症状があるのかを周りに伝えておく

妊娠や出産の経験がある女性や、子持ちの男性であっても、つわりの経験がなかったり、仕事をしていなかった場合など、事情は人それぞれ違いがあります。つわりについての知識を共有し、急に吐いたり寝込んだりする可能性があることを伝え、理解を得るようにしましょう。

職場で働いている以上は、つわりがあったとしても働き手の一人であることを忘れないようにしましょう。どうしても仕事ができない場合は、つわりの時期だけでも休職するなど、対策をきちんと考えておくことも必要です。