ステンレスの鍋を使って料理をしている時に、火加減に注意していたはずなのに、うっかり鍋を焦げ付かせてしまった経験はありませんか?特に鍋底がみえないカレーなどは、焦げ付かせやすいですよね。おたまでがりがり焦げ付きをかいたら傷をつけてしまったということもあるのではないでしょうか。それがお気に入りの鍋だったら、ショックもさらに大きくなってしまうことでしょう。
真っ黒になってしまった鍋底の焦げを取るには、まずは、ステンレスの特徴を知っておくことが大切です。どんな特徴があり、鍋の焦げを除去するためにはどうすれば良いのか、ご紹介いたします。二度と鍋底を真っ黒にしてしまわない為に、焦げを予防する方法なども併せてご紹介いたします。
ステンレスの特徴
ステンレス製の鍋はさびにくいことで知られています。その他にも特徴がありますのでご紹介いたします。
1.保温性・保冷性に優れている
よく「ステンレスビアマグ」という商品をみかけませんか?あのような商品は、このステンレスの保冷性という特徴を活かしたものです。水筒などは、この特性を生かしてステンレス製のものが人気です。
2.IH調理ができる
普通のお鍋やフライパンなどは、まだまだIH調理には対応できていません。専用の調理器具が必要になりますが、ステンレス製のものならIH調理器具で使えるものが多くなっています。
3.さびにくい
ステンレスはさびにくいので、水周りなどに良く用いられています。
4.重い
ステンレス製の鍋や水筒などを持つと、その重さに驚かれるかもしれません。特に鍋は、モノによってはかなりずっしりとくるものもあります。
5.熱伝導率が低い
熱伝導率が低いので、保温性や保冷性に優れているのですが、鍋を使う際には所々で温度が高温になってしまう為、焦げ付きやすくなるというデメリットがあるのです。煮込み料理には向いていますが、炒め物料理には不向きです。ですが、最近では、熱伝導性に優れたステンレス製の調理器具もあります。
ステンレス鍋の焦げを取る方法
ステンレス製の鍋を焦げ付かせてしまったからといって、もう使えないわけではありません。頑固な焦げ付きも取る方法がありますので、ご紹介いたします。
<重曹>
1.焦げた鍋に水を入れます。この時、焦げた部分がしっかりとつかるくらいに水をたっぷりと入れてください。
2.「1」に重曹を大さじ3杯入れて沸騰してから10分煮ます。
3.お湯が冷めるまで放置します。
4.お湯が冷めたら捨てて、重曹に少し水を足してペースト状にしたものを焦げた部分につけて、スポンジでこすりおとしていきます。
<酢>
1.重曹の時と同様に、焦げた部分がひたるくらいたっぷりと水をいれます。
2.「1」に酢を1カップ程度入れて沸騰したら火を止めます。
3.お湯をすぐにすてて、スポンジなどを使って残っている焦げ付きをこすって落としましょう。
※沸騰したらすぐにお湯を捨ててください。ステンレスはさびにくいのですが、絶対にさびないわけではありません。酢を使う場合には、長時間つけることがないようにしましょう。
<水>
1.焦げ付いてしまったお鍋に水をいれます。焦げている所が全て水につかるようにしてください。
2.沸騰させて10分煮沸します。
3.冷めるまで放置して、冷めたら捨てます。
4.洗剤とスポンジを使って、残っている焦げつきをこすって落としましょう。
焦げを予防するためには
ステンレスの鍋の焦げを予防するには、やはり火加減が大事になってきます。焦げ付かせる料理はカレーやシチューが圧倒的に多いようです。そのほとんどの方が、ルーを入れた後に、煮込んでいます。この煮込みは必要ありません。カレーは特に、ルーがとければ、火を止めるようにしましょう。自然に味がなじんでいき、美味しくできるので、おすすめです。
また、焦げない鍋にする方法もあります。
1.サンドペーパー(水研ぎ用)800番を使って、鍋の傷を消します。
2.サンドペーパー(水研ぎ用)1000番で同じところをこすります。そうすることで、傷が小さくなっていって、艶がでてくるのがわかります。
3.サンドペーパー(水研ぎ用)1500番を使って、仕上げの磨きをしていきましょう。
4.ピカール金属みがきとクロスを使って磨いてください。これでピカピカになります。
5.鍋に残っている金属臭を消す為に、鍋に重曹を大さじ3杯入れて、そこに熱湯を鍋いっぱいになるまで入れます。なんどか水を混ぜて、しばらく放置します。
6.ある程度冷めたら、お湯をすてて傷をつけないようにやわらかい布で優しくふきとってください。
この1~6の工程を行うことで、ステンレス鍋の焦げ付きを予防することができるようになります。
ステンレス製の鍋を洗う時の注意点
ステンレス製の鍋を洗う時に、クレンザーや金属のたわしを使わないようにしましょう。傷をつける元になり、鍋自体の寿命が短くなってしまいます。せっかく気に入って購入されたのですから、少しでも長く大切に使うようにしましょう。また、洗う際に酢を使用する時は、長時間浸けるとさびてしまう可能性もあるので、注意が必要です。
ステンレス製の鍋の焦げつきを落とす方法はいくつかあります。意外な方法としては、玉ねぎの皮を鍋に入れて水を入れて煮込むという方法もあります。玉ねぎ5個分ぐらいの皮の量が必要になります。その為にむいた玉ねぎは冷凍保存しておくとよいでしょう。
焦げ付いてしまったからとこすったりあきらめたりせずに、今回ご紹介した方法を試してみてくださいね。