【妊娠中のお風呂】嬉しい3つの効果と必ず守るべき注意点

以前は妊娠中にお風呂に入ることは危険なこととみなされていました。そのため、「入浴に不安がある」と考えている妊婦さんは多いです。

しかし、現在は妊娠中に入浴しても赤ちゃんやお母さんの体に危険はなく、むしろ、嬉しい効果もあると考えられえられています。

その一方で、妊婦さんが入浴するときにはさまざまな危険を伴います。妊婦さんが入浴することで期待できる嬉しい効果や入浴の仕方、注意点などについて確認していきましょう。

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妊娠中のお風呂の効果は?

妊婦さんが入浴すると3つの嬉しい効果を期待できます。

リラックス

妊婦さんは健康に気を遣ったり、出産を不安に感じたりと普段と比べてストレスが多いです。また、妊娠前と比べてホルモンバランスが崩れるため、ドキドキしたり、イライラしたりする回数も増加します。

妊娠中に多少のストレスは仕方ありませんが、ストレスが蓄積されると赤ちゃんにとっても悪影響です。そのため、妊娠中は少しずつストレスを発散するように心がけましょう。

妊娠中のストレス発散方法の一つが入浴です。お風呂に入ってゆっくりと温まると心が落ち着き、ストレスを発散できるでしょう。

冷え性やむくみの予防・改善

妊娠中は血行不良を引き起こす可能性がある「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンの分泌量が増加します。さらに、妊娠前と比べて体を動かさなくなるため、筋肉量も減少することが多いです。

血行不良や筋肉量の減少によって引き起こされるのが冷え性やむくみ。妊娠中はこれらのマイナートラブルに悩む人が多いですが、お風呂に入って体を温めたり血行促進したりすることによって冷え症やむくみを予防できます。

腰痛改善

妊娠中は姿勢が悪くなってしまったり、体重が増加したりして腰痛が起こりやすいです。この腰痛は腰回りの筋肉に負担がかかって起こるものですが、入浴をすると筋肉がほぐれて腰痛を改善できることがあります。

腰痛が軽減できると、動きやすくなるので、妊娠中のストレスも減少するでしょう。

【妊娠中のお風呂】嬉しい3つの効果と必ず守るべき注意点

妊娠中のお風呂の入り方

妊娠中に入浴すると妊婦さんにとって良い効果を得られますが、妊婦さんが入浴することには危険も伴います。

赤ちゃんとお母さんの健康を守るためにも妊娠中は以下の3つの入浴方法を意識しておきましょう。

お風呂の温度は低めに設定

お風呂に入ると血行が促されむくみや冷えがやわらぎますが、熱すぎるお湯につかると血行が良くなりすぎて子宮が収縮してしまうことがあります。

妊娠中に入浴する場合はお風呂の温度を37~40度程度に設定しておくと良いでしょう。

何度も出入りを繰り返さない

妊婦さんが浴室で転倒するとおなかの中の赤ちゃんに大きな負担がかかってしまいます。転倒を予防するために、入浴時はあまり湯船に入ったり、湯船から出たりを繰り返さないようにしましょう。

体を洗った後にお風呂に入り、ある程度温まったら湯船から出るという3ステップで入浴を終えることをおすすめいたします。

長時間入浴しない

特に妊娠初期の妊婦さんは体温が上がるので、のぼせやすい傾向にあります。そのため、お風呂が気持ちいいからとついつい長湯してしまうとのぼせて、貧血になったり、めまいが起こったりすることがあります。

貧血やめまいを起こして浴室でふらつき、転倒しないためにも入浴はできるだけ短時間で済ませましょう。

全身浴で10分程度、半身浴でも20分程度でお風呂から出るようにしてください。

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妊娠中のお風呂で必ず守るべき注意点

妊婦さんの入浴が赤ちゃんやお母さんの体に悪影響を及ぼすことはないと考えられていますが、リスクはないわけではありません。

入浴によってトラブルに見舞われないためにも、次の5点に注意しておきましょう。

転倒に要注意

妊娠後期で足元が見えづらくなっているときはお風呂で転倒してしまうリスクが高まります。転倒しておなかに衝撃が与えられると赤ちゃんに危険が及ぶので、できるだけ転倒を防ぐ工夫をしましょう。

例えば、シャンプーやせっけんのすすぎ水がしっかりと流れているか確認してから入浴したり、滑り止めの付いたバスマットを脱衣所に置たりするだけでも転倒防止に有効です。

また、足元にシャンプーのボトルなどが転がっているとそれに足を取られて転倒してしまう危険性があるので、浴室の床には何も置かないようにしておくと安心でしょう。

湯船につかる時や湯船から出る時も手すりを掴み、ゆっくりと出入りすることを心がけてください。

入浴剤は低刺激のものを選ぶ

妊娠中は肌が敏感になりやすいです。そのため、いつも使っている入浴剤でも肌荒れを起こしたり、肌に赤みや痒みが出たりすることがあります。

さらに、ラベンダーやカモミール、ローズマリーなどのハーブが入った入浴剤は子宮の収縮が促進される作用があって危険です。

妊婦さんは入浴剤を使わずに入浴するか、妊娠中でも使える低刺激の入浴剤を使用しましょう。

入浴は家族が家にいる時に

転倒などに気を遣っていても、妊婦さんの体にはどんなトラブルが起こるかわかりません。必ず家族がいる時間に入浴し、助けが必要な場合は家族を呼びましょう。

また、何かあった時、すぐに駆け付けてもらうためにも浴室には鍵をかけないことをおすすめします。

できるだけ前かがみの姿勢を避ける

妊娠初期はまだおなかが大きくなっていないので、前かがみになってシャンプーをしてしまう妊婦さんもいます。

しかし、前かがみの姿勢は赤ちゃんに負担を与えることもあるので、できるだけ体を起こすようにしてください。

体調が悪いときは入浴をしない

妊娠中にお風呂に入っても大きな悪影響はありません。しかし、入浴すると体が疲れたり、血行が促進されたりするため、体調が悪いときはお風呂に入らないようにしましょう。

おなかがいつもより張っていたり、体がだるいと感じたりする場合は安静にして赤ちゃんとお母さんの体を守ることが大切です。

また、切迫流産の危険性があるときなどは入浴を控えた方が良いこともあるので、事前に医師に相談しておきましょう。

【妊娠中のお風呂】嬉しい3つの効果と必ず守るべき注意点

安全に配慮して楽しい入浴を

妊婦さんにとって入浴はリラックスできたり、むくみや腰痛を改善できたりとメリットがありますが、妊娠中の入浴には危険も伴います。

入浴をするときは転倒を防止するためにゆっくりと湯船に出入りしたり、体に負担をかけないようにぬるめのお湯に短時間だけ浸かったりしてリスクを軽減させましょう。

入浴中は胎動を感じやすくなることもあるので、安全に配慮して赤ちゃんに話しかけながらお風呂に入れば赤ちゃんとのコミュニケーションも楽しく取れるでしょう。