赤ちゃんは汗っかきで一年中汗をかきますが、中でも春から秋は汗の量も多くあせもも多くなります。痒そうだし、赤くなって痛いんじゃないかと心配になってきますよね。まずはあせもについてお話していきましょう。
あせもとは?
あせもは別名「汗疹(かんしん)」ともいいます。汗が分泌される場所は汗管という場所で、汗をたくさんかいた際にこの汗管から汗が周囲に漏れ出し、炎症や水ぶくれの状態になるのがあせもです。
あせもの種類
あせもにもいくつかの種類があります。
紅色汗疹
赤ちゃんに多い赤くなるあせもで、暑い夏の時期などに汗をかき続けることで出るあせもです。赤くなり、大きいと米粒位の発疹がたくさん出来ることもあります。かゆみ、痛みなどがあります。
水晶様汗疹
小さい透明の水疱で、発熱した時、日焼け後などで汗孔(汗の出口)が塞がれ、角質の中に汗が留まってしまうものです。わりと治りが早いあせもです。
深在性汗疹
めったにないタイプのあせもです。熱帯や高温地帯に住む人に見られるあせもです。
赤ちゃんのあせもの原因と症状
原因
1.皮膚面積が少ないわりに大人と同じ汗腺の数だから
大人も赤ちゃんも汗腺の数は同じです。ですが、赤ちゃんになるほど皮膚の面積が小さいので、汗腺の密度が高くあせもになりやすいのです。新生児なら大人の約12倍、1歳では大人の約8倍も汗腺の密度があるのです。
2.赤ちゃんは自分で汗を取り除けない
当然と言えば当然ですが、ある程度の子供からなら、汗をかけば自分で拭いたりシャワーを浴びたりして汗を取り除くことが出来ます。しかし赤ちゃんは、大人が汗を取り除かない限り自分で取り除くことが出来ないので、汗が長時間付着したままの状態になってしまいます。
3.赤ちゃんはとっても汗っかき
赤ちゃんは大人の約2〜3倍汗をかきます。少し暑い場所にいっただけで、すぐダラダラと汗をかいていたり、髪の毛もびっしょりになるくらいです。
4.皮膚が薄い
赤ちゃんは大人の約半分程度しか皮膚の厚みがありません。よって皮膚がとても薄く弱いので、汗などの塩分で肌がすぐ荒れやすくなります。
5.汗腺が未発達
赤ちゃんの汗腺は未発達なので、汗腺に汗が詰まりやすくなります。
症状
赤ちゃんの多くは紅色汗疹という赤い発疹が出来ます。痒み、痛みがあり、触れるとヒリヒリする感じです。新生児では「水晶様汗疹」が見られ、あまり痛みやかゆみはないです。出来やすい場所は、おでこ、頭、首、お尻、おむつが当たっている所、肘の内側、脚の付け根、襟足、お腹などです。
放っておくとどうなっちゃうの?
あせもが出来ると、痒くて痛いだけでなく、放置していると搔いたところから傷が出来てしまったり、バイキンが入って化膿したり、とびひして範囲が広がったり、汗腺膿瘍にまでなることがあります。
あせもの予防法
赤ちゃんが過ごす温度に気を付ける
暑い日にずっと外に出ていたり、暑くて汗をかいてしまうくらいの室内で過ごすと、後であせもが出来てしまったことに気付きます。
暑い日は、エアコンをかけて室内の温度を調節しましょう。
皮膚の清潔を心がける
汗が付着したままではあせもが出来やすくなります。こまめに汗をガーゼやタオルなどで拭き取ったり、シャワーを浴びて清潔を心がけましょう。軽くシャワーを浴びる場合は、石鹸を使わずぬるま湯でサッと流すだけで充分です。
衣類の素材に気を付ける
出来れば綿素材などの吸水性が良く、肌触りの良いものが好ましいです。最近では、速乾性のある素材の肌着も出ています。汗をかいてもサラッとしているので快適に過ごせます。吸水性、通気性、速乾性のある衣服だと、熱や湿気がこもりにくいです。
また、ウエストや袖口をゴムで締付けてしまうとそこにあせもが出来てしまうこともあります。あとは、厚着しないことも重要で、大人より1枚少な目の衣服にします。
寝ている時に背中に汗をかきやすくなります。背中にそっとガーゼなどを入れて置き、後で汗をかいたらそっとそれを替えるのも手ですよ。
保冷剤を上手く活用する
暑い日の外出で、ベビーカーやチャイルドシートに乗せた際に背中が蒸れてあせもが出来てしまうことも。最近では、専用のベビーカーやチャイルドシートの背中に当てられる保冷剤が売られているので、それらを活用して必要以上に汗をかくのを防ぎましょう。
おむつ替えの時間の間隔を長くしない
外出するとなかなかおむつを替えられなかったりします。そうなってくると、当然あせもが出来てしまいます。なるべく定期的におむつを替えましょう。
こまめに着替えさせる
汗で衣服が濡れたままでは大人だって気持ち悪いです。また、それがあせもを悪化させてしまう原因にも。汗をかいたら着替えさせましょう。
適したスキンケアを
入浴後にベビーパウダーをつけることも肌をサラッと保てるので良いのですが、あまり付け過ぎたりすることでかえって毛穴が詰まってしまうことも。
あせもができてしまったら…?
基本的に予防する方法を行いながら次のことをします。
入浴時はぬるめのお湯で
清潔にすることを心がけるのはもちろんですが、洗うお湯の温度にも気を配りましょう。気持ちぬるめのお湯で洗います。湯船に入るのは、滲みたり逆効果になることもあるので気を付けましょう。
薬を塗る
皮膚科で処方された薬を塗りましょう。症状や医師によりますが、ステロイド剤・抗ヒスタミン剤などが処方されます。使用方法や量を守ってつけましょう。
少し冷やす
嫌がるかもしれませんが、夏場の暑い日はあせもが出来て赤くなっている部分に小さな保冷剤をタオルに包んで冷やしてあげるだけでも、かゆみが和らぎます。
こんなに赤くなってしまって大丈夫?と心配になりますが、暑い夏場は特に出やすいですが、月齢が進んで大きくなるにつれ徐々に出にくくなります。
清潔と暑さに気を付けて、あせもが出たら早めのケアを心掛けましょう。