母乳育児は昔から赤ちゃんにとってとても良いとされてきました。
産婦人科でも母乳育児を
推奨しているところが非常に多いですね。
今回はそんな母乳育児についての基本や注意点などをまとめてみました。
赤ちゃんにとって良い母乳育児を頑張ってみましょう。
母乳育児のいいところ
母乳育児の良いところは、大きく3つあります。
母乳には赤ちゃんに必要なたくさんの栄養と免疫がある
母乳に含まれている栄養素は、
カルシウム・タンパク質・ビタミン・
ミネラル・乳糖・脂肪などです。
母乳を飲むことで不足することなく
赤ちゃんはしっかり栄養を摂ることができるようになっています。
しかも母乳のすごいところは、
赤ちゃんのまだ未熟な腎臓や消化器官に
負担をかけないような作りになっていることです。
母乳に含まれている乳糖は、
赤ちゃんの脳の発達をサポートしてくれる大切な成分ですし、
善玉菌を増やしてくれるので、腸内環境も整います。
また母乳には赤ちゃんを
病気から守ってくれる免疫物質が十分に含まれていて、
赤ちゃんの抵抗力をアップさせてくれます。
特に母乳の中でも産後1日~5日頃までにに出る初乳には、
グロブリンという免疫体、抗菌物質などが含まれています。
これが赤ちゃんの体内に入ることで
細菌やウイルス、アレルギーを起こす
原因物質の侵入を防いでくれるんです。
免疫効果があるせいか、
まだまだ原因がはっきりしていない
乳幼児突然死症候群も母乳の方が
発症が低いことがわかっています。
まさに母乳は赤ちゃんにとっての
スーパーパーフェクトフードなんです。
赤ちゃんのあごを発育させてくれる
哺乳瓶と違って母乳は吸うのに力が必要なんです。
最初は上手に飲めない赤ちゃんも何度もチャレンジすることで、
あごと舌を上手に使ってたくさんの母乳を
飲むことができるようになります。
ですから母乳を飲むということはあごを発達させますから
脳にとても良い刺激となり、全身の発育も良くなるんです。
また歯並びも良くなるんです。
コミュニケーション
お母さんが赤ちゃんを抱っこすると赤ちゃんはとても安心感を得ます。
その安心感が赤ちゃんの発育に良い影響を与えます。
赤ちゃんの目を見ながら授乳することで信頼感が生まれていくんです。
また抱っこして授乳することで赤ちゃんの体調管理もできます。
他にはお金がかからない、
いつでもどこでも身一つで良いというのもメリットですよね。
母乳育児の流れ
母乳育児は出産後すぐに始まります。
生まれてから数日は母乳の出が悪い、
赤ちゃんが上手に飲めないということもあって、
一時的に赤ちゃんの体重が
減ってしまうということもよくあります。
赤ちゃんは1時間~2時間で、
眠ったり起きたりというサイクルを繰り返しています。
赤ちゃんが起きて泣いたら授乳させましょう。
回数は1日平均10回程度になります。
1回あたりの授乳時間はあまり長いと赤ちゃんのあごや舌が
疲れてしまいますから、
片方5分~10分程度吸わせたら
反対側に変えて同じ時間吸わせましょう。
病院では授乳前と授乳後に体重をはかりますから、
赤ちゃんがどのくらい飲んでくれたかがわかります。
退院してしまうと
赤ちゃんがちゃんと飲めているか気になるお母さんも多いですが、
おしっこがちゃんと出ているなら特別心配する必要はありません。
生まれてから1ヶ月までの新生児の間は
何回でも飲みたいだけ飲ませましょう。
母乳がなかなか出ないという場合は、ミルクを少し飲ませてみましょう。
ミルクを飲ませる場合は、まず自分の母乳を搾乳しましょう。
搾乳した母乳をまず赤ちゃんに飲ませ、おっぱいもちゃんと吸わせましょう。
その後にミルクを飲ませます。
母乳の出が最初はあまり良くなくても
定期的に赤ちゃんからの吸う刺激を与えることで、
だんだんと出てくるようになります。
母乳がしっかり出るようになったらミルクとの併用は不要です。
赤ちゃんが成長してくると授乳間隔が長くなり、
2時間~3時間置きくらいになります。
新生児の頃よりずっと上手に
母乳を飲むことができるようになるので、
片方10分位を目安に飲ませましょう。
母乳育児はいつまで
離乳食も食べるようになったら
母乳育児をいつまで続けたらいいのか気になりますよね。
母乳育児がいつまでかは、個人差があります。
昼間はまったく母乳を必要としなくても
授乳しながらでないと眠れないという赤ちゃんもいます。
卒乳は一般的には1歳~1歳半くらいと言われていますが
個人差がありますので、卒乳の時期になったからといって
無理やり母乳育児を終了させる必要はまったくありません。
授乳することで赤ちゃんは安心感を得ています。
赤ちゃんの様子も見ながら卒乳しましょう。
母乳育児の注意点
母乳は赤ちゃんにとっての
スーパーパーフェクトフードですが、
注意しなければいけない点もあります。
お母さんがウイルス感染している場合、
母乳を介してウイルスが赤ちゃんの体内に侵入します。
母乳はお母さんの血液から作られています。
ですからそれを飲む赤ちゃんも
お母さんの血液の状態の影響をそのまま
受けてしまうということなんですね。
他にもお母さんの喫煙や飲酒、薬などを
摂取していると母乳にも悪い影響が出てしまいます。
またお母さんの食生活も母乳に影響が出ます。
ですから赤ちゃんの健康を考えて
栄養バランスの摂れた食事をするよう心がけましょう。
このように母乳育児中はお母さんはいろいろと注意が必要です。
母乳育児は自分たち親子のペースで
授乳ペースはそう簡単にできるものではありません。
他のお母さんと赤ちゃんと自分たちを比べて不安になる必要はありません。
焦ったり、イライラしたりすると
母乳の出が悪くなってしまいますから授乳中のストレスは厳禁です。
このかわいい時期の赤ちゃんとの
母乳育児を通してのコミュニケーションを楽しみましょう。