夜驚症(やきょうしょう)と言う言葉を聞いたことはありますか?寝ている時に子供がうなされたり、叫んだり普段とは違う様子に親としては驚いてしまうことがあります。
子供が夜に泣いたり、寝言を言うことはありますが、症状が酷い時は夜驚症を疑ってみましょう。夜驚症は対応を誤ると症状が悪化してしまうことがあるので悪化させないように正しい対応を覚えておきましょう。
「夜驚症」とは?
夜驚症は寝ている間に大きな声で泣き叫んだり、歩きまわったりする睡眠異常のひとつです。発症する年齢は3歳〜7歳くらいの子供に現われる症状ですが、大人でも見られることがあります。
症状は眠りの深いノンレム睡眠時に起こることが多いので、本人は叫んだり、泣いたりしたことを覚えていないことがほとんどです。また大きくなると症状も緩和するので治療をせずに様子をみることがほとんです。
夜驚症の症状
・何かにおびえたように泣き叫ぶ
・大声を出す
・体が震えている
・意味不明な発言をする
・汗をかく
・10分以内に治まる
眠りの深い時に起こっている症状なので話しかけてもほとんど反応がないのも特徴です。
夜驚症の原因は?
寝ている時に突然泣き叫んだり、何かにおびえているような様子をみると体のどこかに病気があるのではないか?と心配になってしまいますよね。
夜驚症を引き起こしてしまうのは日常生活での出来事や学校生活などが関係していることがあるのですよ。また子供は睡眠に関係する脳の機能なども発達段階なので、日常生活で起きた出来事が上手く処理できず夜中に泣き叫ぶなどの行動を起こしてしまうとも言われています。
主な原因となる出来事にはどのような事が含まれるのでしょうか?
・交通事故の現場に居合わせた
・怖い本などを読んだり、恐怖心をあおるようなテレビを見た
・学校の先生や親に叱られた
・緊張するようなイベントがあった
・友達や家族と楽しい時間を過ごした
このように何げない日常生活のなかで印象に残るような出来事があると症状があらわれてしまうことがあるのです。
夜驚症への対応は?
初めて夜驚症の症状をみると驚いてしまいますよね。深い眠りの時に起きているので声をかけても返答がないことがほとんどですので、怪我をしないように周囲の物を片づけたり、温かく見守ることが大切です。
症状のひとつに走り回ることがありますが、無理に抑えようとすると症状が酷くなってしまうことがあるので注意しましょう。怪我をしないように見守ることを心がけるようにすると良いですね。ガラス類などは怪我の原因となるので近くに置かないようにしてくださいね。
走り回って外に出ないようにドアなどに鍵をかけるなど戸締りもきちんとするようにしましょう。
夜驚症は、昼間の行動も関係しているので日中の動作も注意しましょう。例えば、怖い本やテレビは見せない、事故現場を見たらその場から離れて周り道をするなど興奮や恐怖心を呼び込むような場面から離れるようにしましょう。
治療が必要となるケースは?
夜驚症は治療をしなくても様子を観察しながら自然に治っていくようにしますが、症状がひどい時は他の病気の疑いもあるので小児科などを受診して診てもらうと良いですね。
治療法として薬を用いるのが一般的ですが、一晩に何回も起きて睡眠不足になったり、1回の発作が10分以上続くような時は、治療が必要となることがあります。
治療に用いられる薬は副作用の少ない薬で、精神を落ち着かせるための薬を用いることが多いです。心配な時は一人で悩まず医師や保健師などに相談するようにしましょう。
まとめ
子供が夜中に走り回ったり叫んだり驚いてしまいますが落ち着いて見守ることが大切ですね。成長するに従い症状も和らいでくるの焦らず状態を観察するようにしましょう。
本人や家族が睡眠不足になるようであれば小児科の医師に相談して対処するようにしてくださいね。