赤ちゃんの妊娠が分かってから出産までには
心配なことがたくさんありますよね。
その中でも1番妊婦さんが心配しているのが
流産ではないでしょうか。
最近では妊娠して産婦人科を受診しても
「おめでとう」と言われる前に
流産や流産が起こる可能性を
説明される産婦人科医が増えています。
ですから、妊婦さんも妊娠して嬉しい反面、
流産に対する不安の方が大きくなってしまうんですね。
産婦人科医から「おめでとう」と
言われるのは赤ちゃんの心拍確認後です。
そんな大きな心配事の1つである流産。
一言で流産といっても実は種類があります。
流産の原因
妊娠初期に集中して起こりやすい流産。
流産してしまうと、妊婦さんは自分に原因があるのではと
考えてしまいますよね。
流産の原因は、多くの場合が赤ちゃんの染色体異常です。
受精した段階で、すでに流産することが
確定していますので、悲しいですが止めることはできません。
妊娠後期で起こってしまう流産は
赤ちゃんよりも妊婦さんに原因がある場合が多くなりますよ。
流産してしまう確率は、妊娠した年齢が高いほど
流産確率も高くなることがわかっています。
最近では高齢出産も珍しくありませんが、
流産のリスクは高くなってしまいます。
種類別の流産の兆候
流産には大きく分けて6つの種類に分けられます。
切迫流産・稽留流産・進行流産・
不全流産・完全流産・科学流産の6つです。
切迫流産
流産の可能性が高くなっている状態のことで、
漢字の通り、流産が切迫していること。
必ず流産につながるわけではありません。
稽留流産
赤ちゃんがお腹の中で死亡しているのに体外に出ず、
子宮の中に留まっている状態を言います。
進行流産
子宮口が開いてしまって流産が始まることで、
子宮口が開くとそのすぐ後に赤ちゃんが流れ出てきます。
不全流産
流産したときに子宮の中のものが一部残ってしまうことで、
手術で子宮に残ったものを取り出す必要があります。
完全流産
不全流産とは違い子宮内のものが全て流れ出てしまうことで、
手術の必要はありません。
科学流産
着床が続かなかった状態をいい、正式に妊娠が
認められていないので、他の流産とは少し違います。
いずれの種類の流産も症状の兆候は
不正出血や腹痛、基礎体温の低下などです。
不全流産や完全流産は非常に強い腹痛を伴いますし、
出血量も多いです。
流産には何かしらの兆候がありますが、
全く気づかない妊婦さんもいます。
出血も腹痛もなく基礎体温が低下した場合、
気づかないことも多いです。
産婦人科の健診で流産を告げられるまで気づかない人もいます。
流産しやすい時期
安定期に入ると、流産のリスクは減ります。
ですが安定期でも流産の可能性は
ゼロではありませんから注意が必要です。
妊娠期間中にもっとも流産しやすい時期は妊娠6週~11週です。
特に妊娠8週~9週が1番流産しやすく、
心拍が確認できたあとに流産してしまう方も多いんです。
妊娠初期に流産が起こってしまう確率は8%~15%です。
そのうちの98%が妊娠初期の妊娠12週目より前に起こってしまいます。
流産しやすい年齢とは
流産は妊娠年齢が高くなるほど起こりやすくなってしまいますが、
年代別に確率を見てみましょう。
20代の流産確率は約10%以下、30代の流産確率は約11%です。
30代も前半と後半では確率は大きく変わります。
30代前半では約8%、後半では約13%にまで一気に上がります。
それが40歳以降になると、流産確率は40%近くにまで上がります。
40歳以上になると妊娠確率も下がりますから
やっと授かった赤ちゃんを流産となると非常に辛いですよね。
年齢が上がるほど流産しやすくなるのは、卵子が老化してしまうためです。
流産を予防するためには
妊娠初期の流産は染色体異常が原因です。
ですからこれを予防するすべはなく、
妊婦さんにも責任はありません。
流産のほとんどが妊娠初期に
起こってしまうものですが、
中には妊娠4ヶ月以降に起こってしまうこともあります。
妊娠4ヶ月以降に起こる流産は
妊婦さんが原因があることが多いのでしっかり予防しましょう。
原因は、過度のストレスや激しい運動、
子宮の異常などで起こってしまいます。
上手にストレスを発散させたり、激しい運動を避けたり、
疲れたら横になって十分休むなど体をいたわってあげましょう。
もし流産してしまったら
残念ながら流産してしまったら、
次にちゃんと妊娠できるのか、流産しやすい体質なのではないか、
いろいろ心配なことが出てきます。
子宮内膜症や子宮筋腫など、
子宮の形態が悪いと赤ちゃんに酸素や栄養がいかず、
流産しやすくなってしまいます。
つまり上手く受精卵が育たないということですね。
そういった場合は次の妊娠に臨む前に、
まず子宮内膜症や子宮筋腫などの病気を
治療してから妊娠するようにしましょう。
適切な治療を行わずに妊娠しても
再び流産してしまう可能性が出てきます。
もし流産してしまったら妊婦さんは
とても深い悲しみに襲われることでしょう。
ですが、妊娠初期の流産は妊婦さんに原因はありません。
自分を責めずに気持ちが落ち着くまで
仕事を休んだりして心と体の負荷を取り除いてあげましょう。