つわりを種類別に軽減する方法

 

つわりの原因は、実はまだハッキリとわかっていません。

ホルモンバランスや自律神経の乱れによるものや精神的なものという説、
母体が赤ちゃんを異物と認識してしまうからだとか、
母体が激しく動くのを止めるためという説もあります。

何にせよ、つわりが起きるのは自然なことであり、
多くの妊婦が妊娠初期に経験するものです。

つわりの種類にあった対策をして、この時期を乗り越えましょう。

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つわりの種類

つわりには5つの種類があります。

1. 吐きつわり

吐き気をもよおす代表的なつわりの症状です。

一日中吐き気を感じる人もそうでない人もいますが、
中には強い吐き気で本当に吐いてしまう人もいます。

食べ物を食べていなくても吐き気がしますが、
特定の食べ物やにおいに反応して吐き気に襲われる人も多いです。

症状の重い人の場合、水を飲むだけでも吐いてしまうほどです。

繰り返し吐き気に襲われたり嘔吐することで
食欲がなくなりやすく、脱水症状や飢餓状態、
胃やのどが荒れての出血を起こすこともあります。

2. 食べつわり

小腹が空いたり空腹になると吐き気がひどくなり、
食べると症状が軽くなるつわりです。

体重が増加することを心配して食べるのを我慢していると、
よけいにつわりが悪化したり、
胃痛や胸焼けを引き起こす事もあります。

かといって食べ過ぎてしまうと体重が必要以上に増えてしまい、
妊娠中毒症などの危険があります。

3. 匂いつわり

においに敏感になり、
今まで平気だった何気ないにおいを嗅ぐだけで
気持ちが悪くなったり吐き気を感じるつわりです。

どのようなにおいで気持ち悪くなってしまうかは人それぞれで、
ゴミやタバコなどの一般的な悪臭だけでなく、
電車の中のにおいや歯磨き粉、
食べ物のにおいやご飯の炊けるにおい、
湯気や冷蔵庫の中のにおいなど、
身の回りにあふれる何気ないにおいが苦手になる人が多いです。

吐きづわりと同時に起こることも多く、
吐き気により胸焼けや胃痛を引き起こす事もあります。

4. 眠りつわり

常に眠い、または強烈な眠気が襲ってくるつわりです。

起きている間中 眠くてだるいといった軽いものから、
我慢できない眠気で仕事や日常生活にも支障が出るほどの人もいます。

強烈な眠気のせいで記憶力・集中力・判断力も鈍ってしまいます。

5. よだれつわり

よだれ(唾液)が増えるつわりで、別名「唾液つわり」といいます。

よだれの増える量は人それぞれで、
差し支えない程度しか出ない人もいれば、
口から出さずにはいられない程多く出る人もいます。

よだれの量が多くなると、自分のよだれが不快で
飲み込むことができなくなる人や、
自分のよだれを受け付けられなくなることで、
吐き気をもよおす人もいます。

つわりを種類別に軽減する方法

 

つわりの対策法

5つのつわりには、それぞれに合った対策があります。

1. 吐きつわり

吐き気にも波がありますので、
「一日三食」という形にこだわらず、
体調に合わせて食べられるときに食べられるもの、
食べたいと思ったものを食べるようにしましょう。

もし実際に吐いてしまう場合は、脱水症状が心配です。

水を飲んだり、水で気持ち悪くなってしまう場合には
水分の多い野菜やフルーツから水分補給をするといいでしょう。

吐きつわりを軽減する食べ物として、
ビタミンB6を含む食品や生姜があります。

ビタミンB6はマグロやカツオなどの赤みの魚や
鶏ささみ、ごまなどに多く含まれているので積極的に摂りましょう。

生姜は料理に使うだけでなく、生姜湯にするのもおすすめです。

炭酸水やサイダーを飲んだり、飴を舐めたり、
柑橘系の香りを嗅ぐことで吐き気が緩和する人もいます。

2. 食べつわり

空腹感を感じていない間は気持ちが悪くならないので、
一日三食の食事を小分けにして一日六食にしたり、
小さいおにぎりやクラッカー、飴やガムを持ち歩くといいですよ。

必要以上に体重が増加すると
妊娠高血圧症や難産などのリスクを高めますので、

糖分や油分が多くカロリーの高い
スナック菓子などは避けるようにしましょう。

最近は、つわり用キャンディも市販されています。

朝起きた途端に空腹で気分が悪くなる人は、
枕元にクラッカーやビスケットなどを用意しておくといいでしょう。

3. 匂いつわり

自分がどんなにおいで気持ち悪くなるのかを
しっかりと把握しておきましょう。

ご飯の炊けるにおいや食べ物のにおいが苦手な人は
家族に炊事を変わってもらったり、
満員電車のにおいで気分が悪くなる人は
空いている時間帯を利用するなど、
苦手なにおいを遠ざける工夫が必要です。

また、温かい食事より冷めた(常温の)食事の方が
においが目立たず吐き気を呼び起こしにくいです。

マスクをしたり、自分がスッキリできるにおいを
ハンカチやマスクの内側に付けて持ち歩くと、
気分が悪くなったときにすぐ対策できます。

柑橘系やペパーミント系の爽やかなにおいを嗅ぐと
気持ち悪さが和らぐ人が多く、食欲不振にも効果があります。

4. 眠りつわり

眠くなったら無理をせず寝るようにしましょう。

車やバイクの運転は事故を起こす危険があるので控えてください。

眠気を我慢して無理をするより、
短時間でもしっかり眠って頭をスッキリさせた方が
家事なども効率よくできるようになります。

もし眠りすぎてしまったとしても、
妊娠初期の今だけだと割り切ってしまいましょう。

どうしても眠るわけにはいかない時は、
ガムを噛んだり軽いストレッチなどで体を動かすと、
少し眠気を和らげることができます。

5. よだれつわり

口の中に溜まってしまうよだれをいかに処理するかが大切になります。

タオルをくわえて吸い取ったり、
身近にティッシュや洗面器を用意して
こまめに吐き出せるようにしておくのも良いでしょう。

眠るときも、タオルや洗面器を枕元に用意しておくと
夜中や朝起きてすぐに吐き出せるので安心です。

ティッシュよりタオルの方が
たくさん水分を吸収できるのでおすすめです。

外出中は、カバーなどで中身が見えないようにした
ペットボトルを持ち歩き、そこに吐き出すという方法もあります。

また、飴やガムを口に入れておくと、
自分のよだれに気持ち悪くなって
吐き気がするのを抑えることができます。

注意しなければいけないのは、よだれが出過ぎると
脱水症状を起こす危険性があるということです。

妊娠中は通常よりも水分が必要となりますので、
意識して水分補給をするようにしましょう。

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あまりにも症状が重たいときには病院へ

どのつわりにしても、その重さには個人差があります。

ある程度の重さまでなら今回ご紹介した対策で
乗り越えることができるでしょう。

しかし、中にはあまりにも重篤になり、
病院での治療が必要になってしまう場合もあります。

自力での対策ではどうにもならないようなときは、
迷わず産婦人科で相談するようにしてください。