水垢やカビの生えやすいお風呂場。湿度の高い場所ですから、毎日お掃除している人も多い箇所です。こまめにお掃除していても、時間とともにこびりついた汚れが気になってきます。そんな時に役立つのが重曹とクエン酸です。手軽に入手できてお掃除に大活躍する便利な材料なんです。
今回は、重曹とクエン酸を使ってお風呂全体を掃除する方法を解説します。
重曹とクエン酸の特徴・効果
特徴と効果…重曹編
重曹は弱アルカリ性の「炭酸水素ナトリウム」で、古くからお掃除に使われてきた物質のため、ホームセンター等、色々なお店で購入できます。アルカリ性なので「皮脂汚れ」「油汚れ」に効果があります。お風呂掃除においては、浴槽や洗面器などにこびりついた皮脂汚れを落とせます。
ケーキの膨らし粉など食用にも使用されており、人体に害のない安全な物質です。掃除に使う場合はどちらでも構いませんが、お菓子やパン作りにも使用する人は”食用”と記載された重曹をストックすると便利です。
重曹はツブツブの粒子を利用して研磨剤として使用したり、ゴミ箱などに振りまいて消臭剤としても使える優れもの。お風呂掃除で重曹が余っても使い切れますよ。
アルミ製の製品には使用できません。また弱い研磨作用があるため、プラスチックなど傷のつきやすい素材には使えません。重曹は湿度が高いと固まりになりやすいので、
特徴と効果…クエン酸編
クエン酸は名前の通り酸性の酸っぱい物質です。酸性なので「水垢」「石鹸カス」など、アルカリ性の性質をもった汚れに効果があります。また、クエン酸も人体に害のない物質で、食用が存在します。食用を購入すると飲み物に酸味を足したいときなど、食卓でも使用できます。
クエン酸は一般的な風呂釜には使えますが、大理石には使えません。また、ハイターなど塩素系の洗剤とは混ぜてはいけません。扱いとしては市販の酸性洗剤と同様です。
お風呂で発生する主な汚れ
皮脂汚れ
お風呂場の汚れで頻繁に気になるのが皮脂汚れです。お風呂は体の汚れや余分な脂を洗い流す場所ですから、当然ながら皮脂や汗の成分が流出します。浴槽につく汚れが皮脂汚れです。
皮脂汚れが蓄積すると雑菌の温床となり、ぬめりが生じます。ぬめりは排水口など、毎日は掃除できないところに発生しやすいです。
水垢や石鹸カス
皮脂汚れに並んで気になるのが、水垢や石鹸カスです。毎日はやらなくても、休日などを利用して水垢を重点的に擦っている人が多いのではないでしょうか。水垢が溜まると蛇口や洗面器がザラザラして気になりますよね。
蛇口や鏡、洗い場付近には石鹸カスもつきやすいです。すぐに取れば問題ありませんが、放置すると固くなります。
お風呂全体を掃除する手順
重曹とクエン酸は汚れや箇所に合わせて両方使うのが効果的です。
1.お風呂の壁
お風呂掃除は、範囲が一番広い壁から掃除しましょう。お風呂の壁は水垢などでザラザラしたりくすんだりします。壁の掃除には重曹とクエン酸を両方使います。
クエン酸に関しては、クエン酸5g(小さじ1)を水200mlに溶かしたものを使用します。
1.壁を少し濡らして重曹をそのまま振掛けます。
2.水で溶いたクエン酸をスプレー容器で吹き付けます。
3.泡が立つのでお風呂用スポンジで綺麗に拭き取ります。
4.水ですすぎます。
2.洗面器や椅子など
洗面器や椅子、お風呂で使う小物類は浴槽を洗う前に綺麗にします。まずは浴槽にぬるめのお湯を張り、クエン酸を溶かします。1-2時間ほど経ったらお湯を抜き、洗面器などを水ですすぎます。お風呂用おもちゃについた雑菌の対策にもなりますよ。
3.浴槽
浴槽は皮脂汚れと水垢の両方がつきやすい箇所です。そのため重曹とクエン酸を両方使用します。壁の掃除と同じように、水にクエン酸を溶かしたものを用意しましょう。
1.浴槽に重曹を振りまき、濡らしたスポンジでこすります。
2.水面になるラインや浴槽のヘリは丁寧に磨きます。
3.水ですすぎます。
4.クエン酸を溶かした水を浴槽に吹きかけ、10-20分程度放置します。
5.軽くスポンジで磨いて水ですすぎます。
水垢と皮脂汚れがどちらも落ちて、ツルツルの浴槽になりますよ。
4.鏡や蛇口
鏡や蛇口の主な汚れは水垢です。アルカリ性の汚れなので酸性のクエン酸が効果的です。鏡にはクエン酸を溶かした水をスプレーし、布で乾拭きします。汚れがひどい場合はスプレーして20-30分程度時間をおきます。
蛇口はキッチンペーパーなど吸水性の高い紙で覆い、そこにクエン酸を溶かした水をスプレーします。紙がしんなりするまでたっぷり吹きつけましょう。2時間ほど時間をおいて、水ですすぎます。まだ取れていなければ、さらに重曹を振りかけて磨きましょう。
重曹とクエン酸で汚れ落ちの良い入浴剤に
重曹とクエン酸は浴槽のお掃除にピッタリな組み合わせ。また2つを合わせるとジュワジュワーと発砲するのが特長です。そのため入浴剤にも適した材料なんです。
重曹とクエン酸を粉のまま合わせてお風呂に入れても良いし、オイルやグリセリンでおにぎり状に丸めてバスボムにするのも楽しいです。材料が重曹とクエン酸なので、入浴後は浴槽の汚れが簡単に取れて便利です。