子供が成長し、手づかみや子供用のスプーン・フォークを使って食事ができるようになると、お箸の練習をスタートさせることも考えるようになります。しかし特に初めての子どもの場合、どのタイミングで練習を始めれば良いのか迷ってしまいますよね。
今回はお箸の練習をスタートする4つのタイミングと進め方、そしてお箸の練習に気長に付き合うための心の持ちようもご紹介していきます。
お箸の練習はどのタイミングでスタートさせる?
子供の成長のスピードは 個々によって様々です。そのためお箸の練習をスタートさせるのにベストなタイミングの雛形は存在しないと言って良いでしょう。
しかし、お箸の練習をスタートさせるタイミングになり得るきっかけは存在します。次に挙げる4つのタイミングがその例となります。
お箸に自分から興味を示し始めた時
成長に従って、身の回りのことを自分で行いたいという意欲が湧いてくるようになります。周りの親や兄弟が使っているお箸に興味を持ち始めたら、お箸の練習を始める良いチャンスです。
スプーンやフォークが鉛筆持ちで持てるようになった時
スプーンやフォークを使い始めた初めの頃はげんこつ握りだった子供も、2歳・3歳と年齢を増してくるにつれ持ち方が自然と変化して来ます。スプーンやフォークを鉛筆を持つような形で持てるようになったら、お箸の練習の準備は整ったと言えるでしょう。
手でピースサインを作れるようになった時
子供にとって、指の1本1本を上手く使い分けられないうちは形作るのが難しい「ピースサイン」。だんだん作るピースサインが理想に近づいて来たら、指を器用に使い分けられるようになったというサインなので、お箸の練習を開始するのに良いタイミングです。
保育園・幼稚園でお箸のトレーニングが始まった時
一般的には幼稚園の年中・年長頃(3歳あたり)からお箸のトレーニングを始めるところが多いようです。同時に家での練習もスタートさせれば、相乗効果で更に早くお箸の持ち方を習得できるようになるでしょう。
お箸の選び方
ちょうど良い長さのお箸を選ぶ
子供に合った長さのお箸を選ぶことはとても大切です。一般には子どもの足のサイズや身長がお箸の長さを選ぶ目安になると言われており、中でも身長の15%がちょうど良い長さとされています。改めて子供の身長を確認し、最適な長さのお箸を選びましょう。
自然素材のお箸を選ぶ
お箸の練習を始めたばかりだと、子供はついついお箸をかじってしまったりしがちです。そんな時プラスチック製のお箸だと少し不安ですが、自然素材のお箸を選べば安心ですよね。最初に良い質のお箸を使い、その良さについて知っておくというのも、子どもの教育に良い影響を及ぼすでしょう。
滑り止めつきのお箸を選ぶ
滑り止めがついているお箸は、お箸に慣れていない子供もものが掴みやすく、子供自身の自信を積み重ねる上で大きな助けになります。最初から大人と同じお箸で…と意気込み過ぎず、子供が取り掛かりやすい形を選んであげてください。
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お箸の練習の進め方
上と下のお箸を分け、順番に練習する
お箸の練習はいきなり2本同時に始めるのではなく、上下のお箸を分けて段階的に行うのがオススメです。
まずは上のお箸から。鉛筆を持つ時のように、1本を人差し指・中指・親指で支え、上下に動かしてみます。この動きが問題なくできるようになれば、下のお箸の練習に移ります。
下のお箸は、1本をまず親指の付け根にはさみます。それから曲げた薬指の第一関節のあたりに当て、上のお箸とは違う固定した形を覚えさせます。
1本ずつ上手く使えるようになったら、いよいよ2本に挑戦
上と下のお箸が上手に使いこなせるようになれば、次はいよいよ2本同時の使用に挑戦します。それぞれの箸先を揃えて持たせたら、上のお箸・下のお箸の使い方を再度思い出させましょう。ポイントとして下のお箸は親指の付け根を起点に固定し、上のお箸は鉛筆を動かす時のように3本の指で動かすことをしっかり覚えさせることが大切です。
2本を同時に使いこなすことがやはり難しいようであれば、お箸の正しい使い方が簡単に学べる「エジソンのお箸」という製品を試してみる手も在るでしょう。滑り止め付きのお箸についた2つの輪に指を入れるだけで、お箸初心者の子供でも正しい使い方がマスターできます。
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焦らずゆったり構えましょう
子供のお箸の練習をスタートさせる4つのタイミングとその進め方、そしてお箸の選び方やお箸の練習方法についてお話しして来ました。しかしそれらに勝る最も重要なポイントは、親がゆったり構える姿勢を見せることです。
子供の成長のタイミングを逃さないようにすることは大切ですが、親が焦って子供にお箸の練習を強いてしまうようでは本末転倒。子供が親の顔色を伺うようになり、本来子供に身につけさせたかった「お箸の練習」という要素が次第に薄くなっていってしまいます。
何事も自主的に始めた事柄の方が長続きするものです。お箸の練習も又然り。子供それぞれの個性と成長のスピードを大切にしながら、子供の成長に付き合うような気持ちで焦らず向き合ってあげましょう。